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我 們 的 友 情 永 遠 不 滅 ( オ レ ら の
友 情 は 永 遠 不 滅 ) : |
入学式を終えて、クラス事に高校1年生最初のホームルームが始まる前の空き時間。
先ほど自己紹介を交わしたばかりの派手な頭の4人組は、と恋次のクラスである1年C組に集合した。
やはり、目立つ。
その風貌と、さらに今まさに出会ったばかりでこれから友達を作ろうとしている面々の中で既に4人で固まってわいわいと話しているところから言って、明らかに浮いていた。
だが当の本人たちはそんなことお構いなしに、自分のことを暴露し合っていた。
「オレ二中出身!だからチャリ通なんだぜ。いーだろ」
一角はドクロのキーホルダーがついた自転車の鍵をくるくると人差し指で回しながら言った。
二中とは、この高校に一番近い中学校である。故に、二中出身生が一番多い。
「えーいいなぁ、あたし三中よ。電車だし、しかも乗り継ぎしなきゃいけないし。もー最悪!」
は黒い学生鞄からピンク色の可愛らしい定期を出してみせた。
この学校は駅から歩いて20分ほどかかるところにあるので、電車通学は大変だ。
「あたしも南中だったから電車通。朝のラッシュが辛いのよね、人混みってウザイし」
もと同じように、白いエナメルの鞄から黒い定期入れを出した。
「あ、じゃあ朝同じ電車乗れるかもね。いっしょに来ようよ!」
「いいわよ」
にっこりとが笑う。わーい、とが子供のように喜ぶ。
「ねぇねぇ、恋次は?もしかして恋次も電車?」
「オレぇ?オレはチャリ。西中だから一角よりももっと遠いけどな」
「何分くらい?」
「普通に来たら40分くらいだけど、多分飛ばしたら30分で着く」
「うわータイヘン!毎朝それって辛くない?」
「別に。オレ体力はあるし」
「ふーん」
それから、が少し考えるそぶりをして、急にパチンと手を叩いた。
いいこと考えた!と言って、ぱあっと花が咲いたような笑顔を見せる。
「ねー、2人ともチャリに荷台ついてるでしょ?」
「は?ついてっけど?」
「オレのもついてる」
「じゃあ、2人が毎朝駅まであたしたちを迎えにくるっての、どう?」
嬉々としてそう提案するに、男子2人は、ゲ、と心底イヤそうな顔をした。
逆に、はいいじゃない!と乗り気である。
「はー?オレ大変じゃんかよ」
「だって恋次体力あるんでしょぉ?大丈夫だよ☆」
「オレんち駅と超逆方向なんスけどー」
「だって一角は一番近いじゃない?」
「2ケツで登校?なんかカレカノみてー」
「いいじゃない。こんな美女2人とカップルだなんて、あんたたち幸せ者よ?」
「…、お前鏡持ってる?」
「うわー失礼!ちょっと一角、レディにそれはないわよ」
「だって冗談きっついぜぇ」
「ふんだ。冗談じゃないモン」
「なおタチわりぃな」
「な」
「もー最低!やっぱ一角と恋次、あたしたちの送り迎え決定ー!!」
「うっそ!?信じらんねー…」
「ツイてねー!ありえねー!」
「しっかりお願いね♪」
「とりあえず今日は部活勧誘見に行ってからね!いっしょに行こうね!」
というわけで、男子2人は女子2人のお抱え運転手となった。
果たして、そこから昇格はありか否か。
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